昨今のサウナブームの影響で「サウナが好きだ」という人が増えましたね。私の周りにもサウナーが増えて嬉しい限りです。
突然ですが、皆さんはサウナに入る時間帯を意識したことはありますか。
一日の始まりに「サウナでととのう」ことは、健康にも良さそうですよね。何よりあの爽快感がやみつきになっているという方も多いはず。しかし、朝サウナの入り方を誤ると体に負担がかかることもあるんです。
今回は、「朝サウナ」に注目して、朝にサウナを利用するメリットとデメリットを解説していきます。
「実は朝サウナによく入るんだよね」「朝と夜の2回サウナに入ることもあるよ」という方は必見ですよ。
体に悪い?朝サウナのデメリットとは
一見、朝サウナは「人がいない」「朝からスッキリできそう」などのメリットが多いように感じますよね。
しかし、朝サウナには以下のようなデメリットがあるんです。
- 脱水症状になりやすい
- 長く入ると眠くなってしまう
- ヒートショックを招く可能性が高い
1つずつ解説していきます
脱水症状になりやすい
朝早い時間帯にサウナに入ると脱水症状を起こしやすくなります。
人間は寝ている間に、発汗や呼気などから200~500ml程度の水分を失っていると言われています。(参考:ポカリスエット公式サイト「起床時や就寝前に」)
また、朝は就寝から起床まで水分補給ができていない状態です。そのため、朝の時間帯は、人間がもっとも水分不足を感じている状態なのです。
水分が足りていない状態でサウナに入りたくさん汗をかくと、脱水症状を起こしやすくなり、酸素をはじめとした栄養素を全身に届けられなくなってしまうのです。
長く入ると眠くなってしまう
サウナや水風呂では交感神経を刺激し、外気浴などの休憩では副交感神経を刺激します。
この一連の流れが我々を、いわゆる“ととのう”状態へいざなうのですが、朝からととのってしまうと、神経系は副交感神経優位になってしまい、1日が眠い状態でスタートすることになります。
ヒートショックを招く可能性が高い
ヒートショックとは、寒暖差により、血圧が乱高下することで体に負担がかかってしまい、心筋梗塞や脳梗塞などの健康被害をもたらす症状のこと。最悪の場合、死に至ることもあり、年間の死者数は交通事故死者数より多いという調査結果もあります。
起床時は体温が低くなっており、朝は特に外気と体温との温度差を感じやすくなっていると言えます。
さらに、特に冬場だと脱衣所などの寒いところでは血圧が急上昇し、サウナに入ると体温が上がり血圧が急下降するケースはよくあります。
朝サウナは、ヒートショックが発生する可能性を高めることもあるのです。
デメリットだけではない?朝サウナのメリット
ここまでの解説で「今まで朝サウナに入っていたけど体に悪いんだ……。」と感じた方も多いはず。
安心してください。朝サウナにはメリットもあります。
ここからは、朝サウナが体にもたらす良い効果について見ていきましょう。
- 早起きをするから健康的
- むくみがとれる
- 比較的空いている
1つずつ解説していきます。
早起きをするから健康的
朝サウナに入るためには早く(遅くとも9:00頃)起きる必要があります。そのため自然に朝サウナに入ろうとすれば早起きができますね。
早起きすることには多くの医学的なメリットがあるとされており、活動量が増えることによる糖尿病のリスク回避や、うつ病、メンタルヘルスの改善などの心身的な健康も期待できると言われています。
(参考:Nike. Just Do It. Nike.com (JP).オンラインストア「早起きがもたらす4つの健康上のメリット」)
むくみがとれる
人間の睡眠中に運ばれる水分や血液の量は、起きているときよりも多いと言われています。起きたときに顔や指がむくんでいるのはそのためです。
しかし、朝サウナに入ることで、顔や指などにめぐった余計な水分は汗として排出されます。結果として起床時のむくみの解消に繋がるんです。
比較的空いている
昨今のサウナブームで、どこのサウナも夜の時間帯(特に18時以降)は混んでいることが多いですよね。サウナ室前や、施設の入り口で並んだことがある人も多いはず。
しかし、朝サウナは夜に比べれば比較的空いていることが多いです。施設によっては「日曜日の朝も混んでいる」ということもありますが、休みの日の朝くらいゆっくりしたいという人も多いのです。
また、朝の時間帯はソロの利用客が多い傾向にあります。早朝から待ち合わせしてサウナに行くのは、よっぽど意識の高いサウナーくらいでしょう。
そのため、静かに落ち着いてサウナを楽しみたいという方には、朝サウナが向いているのかもしれませんね。
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結局、サウナは朝と夜どっちのほうがいいの?
ここまで朝サウナのメリットとデメリットを解説してきましたが、結局サウナはいつ入るのがよいのでしょう。
結論から言うと、朝と夜のどちらがよいということはありません。
下記にそれぞれの時間帯で利用したときの主なメリットやデメリットをまとめました。
朝サウナ | 夜サウナ | |
---|---|---|
メリット | ・早起きができる ・活動的になる ・空いている ・むくみの解消 |
・溜まった疲れを癒せる ・眠くなりやすい ・ととのえる ・リラックスできる |
デメリット | ・入りすぎると眠くなる | ・混んでいる ・入りすぎると疲れが残る |
上記のように利用する時間により、得られる効果が多少異なります。
朝サウナは、うまく利用すれば1日のパフォーマンス向上に役立つと言えますね。一方で夜サウナでは1日溜まった疲れを癒す効果を与えるでしょう。
自分が利用できる時間に合わせて、じょうずにサウナを利用できると良いですね。
朝と夜の2回サウナに入るのはあり?
サウナーの中には「朝と夜の2回サウナに入りたい!」という方も多いと思います。私も実はその1人です。サウナに利用制限はないので、入りたいと思ったら入ること自体に全く問題はありません。
しかし、1日のうちに2回以上サウナを利用する際は、「朝は早めに出る」「無理して何セットも入らない」など、体に負担をかけない入り方の工夫が必要です。
サウナは万能ではありません。入れば入るほど疲労が軽減されるわけではないので、複数回利用した場合はそれなりの疲労感を感じるでしょう。
また、サウナに入ったぶん体は水分を失っています。こまめな水分補給も忘れずに。
個人の裁量ですが、留意すべき点を押さえておくと良いでしょう。
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朝サウナ。入り方のポイント
朝サウナに入ることがメリットになるか、デメリットになるかは入り方次第です。
この章では、実際に朝サウナを利用するときのポイントをいくつか紹介します。
- 軽く朝食をとっておく
- 起床から1時間以降に入る
- いつもよりも短時間にする
- こまめに水分補給をとる
1つずつ解説していきます。
軽く朝食をとっておく
空腹の状態でサウナを利用すると、血糖値の低下によるめまいや体調不良をおこすことがあります。サウナではかなりエネルギーを消耗するので、朝食や糖分を軽くとっておくことをおすすめします。
しかし、消化に悪いものや食べすぎはかえって逆効果なので注意が必要です。
起床から1時間以降に入る
朝サウナの利用は、起きてから1時間ほど経ってからが良いでしょう。
朝は、目が覚めていても体は起きていないということが大いにあります。起きたばかりの状態でサウナを利用すると、前述のヒートショックやめまい、体調不良などを引き起こす可能性が高まります。
そのため、朝サウナに入る場合は起床時から1時間前後時間を空け、余裕があれば、ストレッチなどをすると良いでしょう。
いつもよりも短時間にする
朝から夜サウナと同じようにサウナ7~12分、水風呂1分、休憩5分のサイクルを行うと、疲労が溜まりやすくなります。
朝サウナでは1日の活動を円滑にすることが目的なので、夜サウナよりも短時間の利用が理想です。
具体的には、サウナ3~4分、水風呂10~20秒、休憩1分のような短時間のサイクルで利用すると、頭も冴えて1日のパフォーマンスも向上するでしょう。
こまめに水分補給をとる
睡眠中はおおよそコップ1杯分以上の水分を失っているとされており、起きたばかりは体の水分が少ない状態です。
朝サウナでは入る前、入った後に必ず水分補給をし、発汗量以上の水分をとる意識を持ちましょう。
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朝サウナで気持ちの良い1日をスタートさせよう
今回は、朝サウナのメリットやデメリット、入り方のコツなどを解説しました。
私にも言えることですが、サウナの気持ちよさを知っていると、色々な時間帯や入り方を試したくなりますよね。
朝サウナにはデメリットもありますが、メリットもあります。入り方の工夫でその効果を最大限活かすことができるんです。
いつもは昼や夜にしかサウナを利用しないという方も、ポイントを押さえてぜひ朝サウナライフを始めてみてはいかがでしょうか。