サウナのドラクエとは?用語の意味や「うざい」の理由を徹底解説

昨今のサウナブームにより、私の周りにもずいぶんとサウナが好きな人が増えました。

かつては、「おじさんの場所」というイメージが強かったサウナですが、最近ではドラマ「サ道」や有名人の影響で10代、20代の利用者も増えてきています。

また、サウナブームが広がったことにより、「サウナ用語」と呼ばれるものも続々誕生しています。あまり浸透していない用語もありますが、サウナーの中ではひそかに使われていたりするんですよ。

今回はそんなサウナ用語の1つ、「ドラクエ」をテーマにさまざまな角度から解説していきますね。

サウナ用語「ドラクエ」とは

サウナ用語の「ドラクエ」とは一体どういった意味を持つのでしょうか。

まずは、サウナにおける「ドラクエ」現象について解説していきます。

サウナのドラクエ現象とは

ドラクエという言葉ですが、これは有名なゲームである「ドラゴンクエスト」の略称です。ドラゴンクエストは、4~5人ほどでパーティを組んで冒険するRPG型のゲームであり、実際のゲームを呼ぶときも「ドラクエ」の略称が使われています。

もちろん、サウナ内でドラクエのゲームをするわけではありません。では、サウナのドラクエとはどのような意味なのでしょうか。

サウナでの「ドラクエ」または「ドラクエ現象」とは、サウナ施設内で常に複数人で行動している客や、その様子のことを指します。これらの一連の行動がドラクエのパーティに酷似していることから、「ドラクエ」と呼ばれるようになったのです。

特に最近では、多くのサウナ施設で若い世代のドラクエ化が散見されており、この行動を問題視する人が多いようです。

なぜサウナ用語の「ドラクエ」は浸透した?

サウナ用語の「ドラクエ」は昔から存在していたものではありません。では、どのような経緯で誕生し、浸透していったのでしょうか。

「ドラクエ」の浸透が進んだ主な理由として、以下の2つが挙げられます。

  • サウナブームによる、ライトサウナーの参入
  • ヘビーサウナーによる、ライトサウナーへの憤り

1つずつ解説していきます。

サウナブームによる、ライトサウナーの参入

第3次サウナブームによりサウナを利用する人が増え、利用者の年齢層も広がりを見せています。特に、月一ペースでサウナを利用する20代のライトサウナーが増えましたね。

サウナハットをかぶった男性
私のホームサウナでもよく見かけます。

全員がそうとは言いませんが、20代前半、特に学生はどこへ行くにも友達と一緒に行動する人が多い傾向にあります。それはサウナ施設に来ても同じこと。

普段から常に誰かと行動しているので、その延長戦でサウナに来てもドラクエ的な行動をとってしまうのでしょう。

ヘビーサウナーによる、ライトサウナーへの憤り

サウナは心と体を休める場所。サウナが好きな人は割と単独で行動したり、1人で赴くことが多いのではないでしょうか。

サウナハットをかぶった男性
私も友人とサウナを訪れても、自分のペースで堪能したいので別行動することが多いです。

なかにはリラックスや癒しをサウナに求め、「自分の世界に没頭したい。」「落ち着いて頭を整理したい。」と感じている人も多いはず。

しかし、そんな時に複数でぞろぞろとサ室に入ってきて、大声でおしゃべりされてはリラックスできないですよね。落ち着いて利用したいサウナーはストレスが溜まります。

また、今やSNSの利用は当たり前の時代。思ったことや不満はすぐに投稿できます。

例えば、Twitterで「サウナ ドラクエ」と検索すれば似たような不満を抱いている人の投稿をすぐに見つけられます。そのようなストレスを感じているサウナー達が同調して、ライトサウナーを揶揄するには「ドラクエ」という用語の存在は都合がよいのです

サウナハットをかぶった男性
サウナの口コミサイトで、「ドラクエ現象」について言及している口コミがあれば、利用をやめるという人も多いみたいですよ。

特徴はある?よくいるサウナのドラクエ客とは?

サウナのドラクエ客は若い層に多いと言えます。

具体的には、以下のような人たちはドラクエ客になりやすいです。

  • 10代後半から20代前半
  • 大学生
  • 常連

特に大学生は、学校でもバイトでも仲間と一緒に生活することが多いためか、サ室に一緒に入り一緒に出るところをよく見かけます。

また、ずっと仕事やプライベートの話をしている常連らしき中高年も意外にドラクエ化していたりします。話が盛り上がっているからか、切り上げられずにそのまま一緒に行動している姿をたびたび見かけます。

マナー違反?サウナのドラクエ行動がうざいと思う瞬間3選

非難する人とされる人の指

この章では、なぜドラクエ行動が煙たがられているのかを具体的に解説していきます。

主な理由はこんな感じです。

  • とにかくサウナでの会話がうるさい
  • ドラクエ客は集団で行動するからサウナや水風呂に入れないことがある
  • リラックスができない

1つずつ解説していきます。

とにかくサウナでの会話がうるさい

これは前章でも少し触れましたが、ドラクエ客は集団で行動しているので会話が途切れないんです。また、気心の知れた仲間が隣にいるのに、沈黙している空気が耐えられずについ話しかけてしまうという人もいるでしょう。

特にここ数年はコロナ禍もあり、マスクなしでの会話は感染リスクを高めます。サウナの利用にも感染を気にしている人がいる場合、近距離で喋り続けている人たちを見ると不安に感じてしまうかもしれませんね。

近年はコロナ対策の意も込めて「黙浴」を推奨する施設が増えてきています。

ドラクエ客は集団で行動するからサウナや水風呂に入れないことがある

サウナ施設は近年のサウナブームによりかなり増えてきています。しかし、それでもサ室や水風呂のキャパシティは限られています。人気の施設では、サウナ室の前で並んだりすることも……。

そんな人気サウナに集団の利用者が来ると、ますますキャパが狭くなってしまいます。

サウナハットをかぶった男性
私も経験がありますが、出張で行った先の人気のサウナ。ワクワクしながら入店したのですが、ドラクエ状態の若い利用者が多く、結局全然入れませんでした。そんなに頻繁に行ける場所ではなかったので、非常に残念でしたね。
最近ではドラクエ客の利用を減らすためか、1つの集団での人数制限(例えば2人まで)を設けている施設もあるようです。

リラックスができない

日ごろのストレスや疲れを癒しにサウナを利用している人は多いはず。

しかし、狭いサ室に是が非でも隣同士で座ろうとする人や、限られた台数しかないととのい椅子を、雑談のベンチ代わりに使用している人がいた場合、まったくリラックスできませんよね

人によっては、できるだけドラクエ客と被らないようにサウナや水風呂を利用しようと考えることもあると思います。しかし、そんなことを考えている時点で、リラックスして利用できているとは言えないでしょう。

サウナのドラクエに関する世間の声は?

ここではサウナのドラクエに関するサウナーたちの声をいくつか紹介します。

どうやら、世間のサウナーはドラクエ客に良いイメージを持っていないどころか相当な嫌悪感を感じているようです。

サウナのドラクエ客と遭遇しない方法はある?

ここまでの解説で「サウナのドラクエ客とどうしても遭遇したくない」「サウナにゆっくり入りたい」と思っているそこのあなた、安心してください。サウナのドラクエ客との遭遇確率を限りなく低くする方法を紹介します。

主な方法は以下のとおりです。

  • プライベートサウナや予約サウナを利用する
  • 利用時間を工夫する
  • 空いている施設を利用する

このように施設の認知度や時間帯により混雑は緩和され、利用者層も変わります。特に平日の夜23時以降や平日の日中、口コミが少ない施設などは若い利用者が少ないことが多いです。

また、最近多い予約制のサウナや貸切制のプライベートサウナは人を気にせずに利用することができます。完全に自分の世界に没頭したい方には、貸切のサウナがおすすめですよ。

また、サウナ小僧の裏技なのであまり教えたくないですが、入浴料が高い施設は空いていることが多いです。

サウナのドラクエ客は、10代もしくは20代前半と若い層がほとんどなので、利用料が¥1,000未満の施設に集まる傾向が高そうです。

サウナハットをかぶった男性
完全に私の肌感覚ですが、都内では利用料¥2,000以上の施設では、ドラクエ客をあまり見ない気がします。
上質な時間を過ごすために高い料金を払うというのも、サウナブーム真っ只中の現在では有効な方法でしょう。

「ドラクエ客=悪」と決めつけるのもよくない。サウナはみんなの場所

ここまでサウナのドラクエ客について紹介してきました。

確かにサウナでのドラクエ行為はマナー違反です。また、疲労感やストレス解消を目的にしている人たちにとって、ドラクエ客は非難したい対象であるのも理解できます。

しかし、ドラクエ客を必要以上に非難、揶揄するのは良いことなのでしょうか?サウナの大手口コミサイト「サウナイキタイ」でも記載があるように、「サウナはみんなの場所」であり、あくまで楽しみ方は人それぞれなんです。

(参考:サウナイキタイ「コミュニティガイドライン」)

私もたまにドラクエ客のことを非難したくなる時がありますが、一部の人を陰で一方的に揶揄するのもまた、お門違いかと思います。

マナー違反はもちろんNGです。自分が同じような迷惑行為をしないよう心がけながら、サウナを楽しんでいきたいですね。